いちご(越後姫)はいつから収穫できるのか?|いちごはいつまで収穫できるのか?
冬場にスーパーでよく見かける苺は夏場にもケーキ屋さんに並んでるけど、
苺の収穫時期っていつ頃からいつ頃までなの?
そうだね。ケーキ屋さんなら苺ショートが並んでない日はないよね。
今回は、苺の収穫時について詳しく説明していくね。
いちごの収穫時期はいつから?
いちごには、一季なりと四季なりと夏秋いちごがあります。
その中でも皆さんが知っている一季なりいちごについて今回はお伝えしていきます。
同じ品種の一季なりいちごでも
路地で栽培された場合とハウス(加温)された
いちごでは収穫の時期に違いがあります。
路地で栽培されたいちご
同じ品種のいちご(越後姫)でも
路地で栽培されたいちごについては、
5〜6月ごろの収穫となり1つの房が出て収穫が終了となります。
ビニールハウスで育てていても加温していないいちご(越後姫)
ビニールハウスで育てていても加温していないいちご(越後姫)については、
早ければ、2月、遅くて3月ごろから収穫が始まり5月GW頃から長くて6月頃まで収穫が続きます。
ハウスで加温されたいちご(越後姫)
ハウスで加温されたいちご(越後姫)については、
早ければ12月、遅くて1月ごろから収穫が始まり
5月GW頃から長くて6月頃まで収穫が続きます。
苺の花ことばで栽培されたいちご(越後姫)
苺の花ことばでは、冷蔵処理を行うことによって収穫時期を早めることができハウスの中を冷やすことによって収穫時期を延ばすことが可能となっています。
その為苺の花ことばでは、苺の収穫時期が11月中下旬〜7月中旬頃(長いと8月上旬まで)となっています。
収穫時期の違いについて
では、
なぜ同じ品種でもこれほど収穫期間に違いが出るのか疑問に思いませんか?
あなたもできれば長く収穫したいと思っているはずです。
そのためには、苺が花芽(苺になる元の部分)を出す為の条件を理解する必要があります。
まずは、花芽分化(花芽を作り始めること)条件について理解しましょう。
花芽分化(花芽を出す)条件について
- 1:1日の日照時間の長さ
- 2:平均気温
- 3:苺の中の体内窒素量
上記の3点の条件をクリアすると花芽分化(花芽を作り始めること)します。
では具体的に条件を確認していきましょう。
1:1日の日照時間の長さについて
まず1日の日照時間の長さについて
日照時間:日の出から日の入りの時間の長さのこと
越後姫の花芽を出す日照時間は、12時間30分よりも短く (新潟では9月10日以降)
となっています。
そのため9月10日以降は、日が短くなるので9月10日以降に花芽を出す条件の1つはクリアすることになります。
2:花芽分化(花芽を作り始めること)をする平均気温について
次に花芽分化(花芽を作り始めること)をする平均気温についてです。
平均気温:1日の気温の平均のこと
2:平均気温は20度から22度以下で花芽分化(花芽を作り始めること)す
る条件の1つがクリアすることになります。
3:いちごの中の体内窒素量について
最後にいちごの中の体内窒素量についてです。
体内窒素量については直接的な条件というよりは間接的な条件として見た方がいいです。
窒素量については、少ない方が花芽分化しやすいと言われています。
花芽分化をする3つの条件まとめ
3つの条件をまとめると
日照時間は12時間30分よりも短くて平均気温が20~22度以下で
体内窒素が少ないという条件に当てはまると
花芽分化(花芽を作り始めること)をし出すと言われています。
上記の条件が揃う時期は、新潟県なら9月10日前後から花芽を作り出すとされている。
そのシーズンによって平均気温が違うため毎年毎年、花芽分化の時期が異なる。
路地で育苗している場合は日照時間と平均気温は、
人の手でコントロールできないが窒素量については人の手でコントロールできるということを理解しましょう。
人によってコントロールできることと
人によってコントロールできないことがあることを知る。
そのため花芽分化をしっかりとできるようにするためには9月10日頃には肥料が切れている必要性があります。
肥料によって成分の切れ方が変わりますので肥料の表示をよく確認して逆算して肥料を与えます。
そうすると
ハウスを加温して育てると12月下旬〜1月上旬の収穫が可能となります。
でも苺の花ことばでは11月中下旬ごろからいちごの収穫をおこなっています。
通常の管理ではどう頑張っても12月下旬ごろですが、
あることを行うことによって収穫の時期を早めることができます。
あることをすると苺が花芽を作る!?
あることとは、いちごに秋を感じさせるという事です。
秋を感じさせるとはどういうこと?と疑問に感じたと思います。
いちごは花芽分化をする為には3つの条件があるとお伝えしたと思います。
この3つの条件は日照時間の長さと平均気温と体内窒素です。
この3つのうちの2つの日照時間の長さと平均気温についてはコントロールができないとお伝えしましたが、
この2つをコントロールする方法が実はあります。
その方法とは!?
その方法とは、大型冷蔵庫に入れて暗闇の中で冷やすという方法です。
大型の冷蔵庫に入れることにより強制的に平均気温を下げることと暗闇の中で管理することによりいちごに秋を感じさせます。
そうすることにより苺が勘違いをして花芽を作り出します。
この方法には2つの方法があります。
1つ目は冷蔵庫に入れっぱなしにする方法
2つ目は冷蔵庫に入れて三日後に出し三日後に冷蔵庫に入れるということを繰り返す方法です。
2つの方法のメリットとデメリットとは
共にメリットデメリットがあります。
そのことを理解して冷蔵処理をすることをお勧めします。
1つ目の冷蔵庫に入れっぱなしにする方法のメリットデメリット
メリット
冷蔵庫に入れっぱなしなので管理をしなくても良い。
デメリット
冷蔵庫に入れっぱなしなのでいちごの苗にダメージが溜まりやすい
2つ目の冷蔵庫に入れて三日後に出し三日後に冷蔵庫に入れるということを繰り返す方法のメリットデメリット
メリット
出した時に日に当たるので苗にダメージを受けにくい。
デメリット
出し入れに労力がかかる。出している最中の気温が高いと花芽がうまく育たない。
上記のことから夏の暑い時期に冷蔵処理をする場合は、出し入れをする方法は向きません。
秋口の少し温度が下がった時には有効です。