いちご栽培における防除の重要性について
いちご栽培における防除の重要性について
こちらのページではいちご栽培における防除の重要性についてご説明します。
いちごの残留農薬の話がSNS上で盛り上がっているけど、
そもそもなんで防除をしないといけないのか教えて
そうだね、SNS上では農薬が絶対悪として考えてる人と
正しく使えば問題ないという方がバチバチに言い争ってるね。
側から見たらコントかな?っていう時もあるから見てる側としたら面白さはあるね。
今回は、その防除の重要性について説明していくね。
防除の重要性について
いちご栽培において切っても切り離せない病害虫との戦いの日々
そんな病害虫の防除の重要性について説明します。
防除の種類について
まず防除の種類について
防除には、病気に対する防除と害虫に対する防除があります。
人間でいう病気と怪我になります。(害虫が人間で言う怪我のイメージです)
防除においても予防薬と治療薬の2種類があることを理解しましょう。
病害虫が発生して1〜2ヶ月防除などを何もしないで過ごした場合、
病害虫の種類にもよりますが、
そのハウスの収穫は絶望的となることを念頭においてください。
害虫の増殖について
害虫の増殖についてです。
ハダニにおいては、春先の害虫にとって最適の時期では1週間で卵から成虫になりまた卵を産むというサイクルになります。
また1匹で約50匹前後(ハダニの種類によっても違いがあります)の卵を産むといわれています。
1匹のハダニ(害虫)が増え続けた場合。
1→50→2500→125000→6250000
4週間後(約1ヶ月後)には625万匹に増殖します。
写真の状態は、蜘蛛の巣のように糸が出てる状態です。
これから出てくる新葉がチリチリになって出てくるようだと復活するのに1ヶ月ぐらいかかります。
このことからハウス内に病害虫を持ち込まないことと発生した場合でも
初期で抑える初期防除が重要となってきます。
また防除という言葉のように防ぐことが先で除くが後になっているように予防をすると言うことが重要になります。
苺の花ことばの過去の防除の歴史
当園では、定植後化学農薬の使用をやめてからの数年間は天敵の使い方や病害虫の生育生態を理解していなかったため
防除をして病害虫が治らず天敵の大量導入(1回で20万円分)をしたりしました。
それでも病害虫に犯されてシーズン早くに収穫終了となってしまったことがあります。
そんなことがないように病害虫に対する生育生態を理解することが大切です。
食品由来植物由来の農薬について
基本的にこの種類の農薬は、澱粉などを利用しています。
どのように害虫に効果があるかというと下記の通りです。
澱粉の溶けた農薬が害虫にかかる
↓
農薬が乾く
↓
害虫の体についた農薬が乾いて気門(空気を吸う場所)を封鎖する。
↓
窒息死する
※ただし卵には効果がない。
卵から羽化したハダニはまた成虫になり卵を生み出す。
その前にサイド防除をして数を減らす。このことを繰り返していちごの苗にダメージが出ない前に防除をする。
基本的に1度病害虫が発生した場合
シーズン終了までずっーーーーと病害虫との攻防が続くと思っておいてください。
いちご栽培における防除の重要性についてのまとめ
- 防除で大切なことは、ハウス内に病害虫を持ち込まない
- 防除の防(予防)が大切
- 発生した場合は、シーズン終了まで攻防が続く
家庭菜園でも同じで病害虫が出ないように防除をしていきましょう。