「おいしければ売れる」と思っていた私に、研修先の社長が教えてくれたこと

2026年10月26日 2026年10月26日

苺の花ことば 農園ブログ

いちご栽培の研修が終わる少し前、研修先の社長と副社長に食事へ誘ってもらいました。

お酒も入り、私は越後姫を初めて食べた時の感動を熱く話しました。

「こんなにおいしいいちごなら、すぐ売れますよね。自分も作りたいです」

すると二人は顔を見合わせ、少し困ったような表情をしました。

そして、「おいしいだけで売れるほど、商売は簡単ではない」という意味のことを教えてくれました。

その時は、納得できなかった

研修先の直売所には、たくさんのお客さまが来ていました。

だから私は、「おいしいから人が来るのでは」と返しました。

二人は、それ以上強く説明しませんでした。

「やってみれば分かる」

そんな空気で話が終わりました。

当時の私は、良いものを作れば自然に見つけてもらえると思っていました。

商品の価値と、欲しいと思う理由は別にある

農園を始めてから、その言葉の意味が少しずつ分かってきました。

おいしさは、とても大切です。

でも、お客さまが商品を知ること。自分に必要だと感じること。贈りたい相手や食べたい場面を想像できること。安心して注文できること。

そこまでそろって、初めて選択肢に入ります。

作り手が「良い商品です」と思うだけでは届きません。

誰に、どんな時間を届けたいのか。どの言葉なら価値が伝わるのか。買った後にどんな気持ちになってほしいのか。

栽培が終わっても、商品づくりは続いています。

あの時の私は、いちごの作り方を学んでいました。

社長たちはその先にある、「選ばれるまでの仕事」を教えてくれていたのだと思います。

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