いちごの高設棚について
いちごの高設棚について
このページでは、いちごの苗を定植する高設棚について説明します。
いちご狩りに行った時によく見るいちごが植ってる棚なんだけど、
あれって中身はどうなってるの?
高設棚のことかな?今回は、苺のハウスの中の高設棚について説明するね。
苺の花ことばで使用してる高設について
苺の花ことばで使っている高設棚は2重式のハンモック型です。
内側に水分は落ちる不織布を使用していて
外側には水漏れがしないビニールを使用しています。
ハンモック式の仕組みについて
点滴で灌水した後にいちごに吸収されなかった灌水については
内側のハンモックから落ちて外側のビニールに流れ落ちるようになっています。
苺の花ことばでは点滴チューブを2列と不織布を設置している。
なぜ2列なのかというと同じ時間で2倍の灌水量ができるからです。
不織布を引いているのは灌水した水がそのまま下に抜け落ちないよう横に浸透させる為です。
灌水量を増やすためにピッチの短い点滴チューブを使うのもポイントです。
高設棚の幅について
幅が広ければ広いほど培地量が増える為根っこの張る量が増えると言われています。
また培地量が増えると保水量が増えるため水管理の幅も増える為多少のリスクが減らせます。苺の花ことばでは内径30cmで設定してします。
高設の高さについて
高設の高さについては、作業者の身長などを考慮して高さを設定する。
基本の高さは1mになります。
そこから作業者の身長を考慮するのと作業の何を重視するかによって高さを調整します。
1mより高い高設を作る場合
1mより高い高設を作る場合
→苺が高い位置になる為収穫が楽になる。 その分苗の高さが高い為苗管理が大変になる。
1mの高設を作る場合
1mの高設を作る場合
→苗の高さが丁度良い為苗管理が楽になる。シーズン終盤のいちごの位置が下がってきた時が大変になる。
収穫を重視するか苗管理を重視するかによって高設棚の高さは調整します。
苗の管理の時間と収穫の時間を比べてみると収穫の時間の方が圧倒的に多いので
苺の花ことばでは1m10cmの高さで棚を作っています。
給液と廃液を簡単に調べられるようにしておくことも大切です。
排水も出来ればよく使う側の入口に設置をお勧めします。
2重のハンモック式
2重のハンモック式
排水の様子
排水の様子
培地を入れた時の様子。
いちごを定植できるように高設の中に培地を足していきます。
培地を入れた時の様子。
ハンモックについての経年劣化について
ハンモックについての経年劣化について
資材にもよりますが7〜10年程度なのでそれぐらい経ったら交換をお勧めします。
まだ使えると思って使い続けるとハンモックの経年劣化によってシーズン中にハンモックが破れて落ちるという可能性があります。
高設棚への培地の入れ方について
高設棚への培地の入れ方について
まずもりもりになるぐらい培地を入れていく。
この時もりもりに入れないと2度手間になる。
入れた時に培地に空気が入ってしまいふわふわしているので培地を手で叩いて固めていく。
培地を固め終わったら形を整えていく。
出来れば平ではなく真ん中が盛り上がっている位がお勧めです。
形が整ったらシャワーをかけていちごの培地を固める。
培地がある程度固まった不織布と点滴チューブを設置して完成です。
設置後は培地が乾かないように定植までの期間灌水をし続ける。
培地が乾くと水道ができてしまいいちごの苗の生育に悪影響が出るので注意が必要です。
いちごの高設棚についてのまとめ
- 高設の高さは、作業の何を重視するかによって決める。
- 給液と廃液を簡単に調べられるように入口に近い場所に設置する。
- 培地を入れた後乾かないように管理する。
- 灌水量を増やしたい場合は点滴チューブを2本にする。
- 点滴チューブは灌水ピッチが短いものを使用する。